多種多様な個性を受け入れ、クリエイティブな造形活動を推進する!【保育士に聞こうVol.20小川陽一郎】〈後編〉

2021.05.29保育士に聞こう , ★新着記事 , ★おすすめ記事

小さな子どもたちの成長に間近で携わることができる職業として人気のある保育士。子どものお世話はもちろん、保護者対応から事務作業まで、仕事は多岐に渡り大変な一面もありますが、それ以上にやりがいを感じられる瞬間がたくさんあります。

「保育士に聞こう」では、ピノキオ幼児舎で働いている保育士や保育士を支える皆さんにインタビューし、入社の経緯から仕事の魅力、職場環境、将来の目標まで、“保育に掛ける想い”を聞いていきます。保育士を目指している方は、現場で活躍する先輩たちの生の声から、自身が保育士として働く姿をイメージしてみてください。

本編は、「多種多様な個性を受け入れ、クリエイティブな造形活動を推進する!【保育士に聞こうVol.20小川陽一郎】」の後編です。前編はこちらからご覧ください。

Q5. 日々大切にしていること・心掛けていることを教えてください。 

一つ目は、保育者や保育の在り方を重々理解した上で、“そうでない考え方や見方を持つ”ことを常に考えるようにしています。わかりやすく言うと、Aという考え方ややり方があった場合、そうでないBやCという方法を模索検討するという具合です。特に造形活動では強く意識しています。その意識が、道具や素材の使い方や、子どもたちの遊びの発見や表現の幅へと繋がるからです。

ある時、お絵かきのために出したクレヨンをドミノのように立てて並べて遊ぶ子どもがいました。クレヨンは本来描くための道具であり、保育者は子どもにお絵かきをして欲しいと思ってクレヨンを渡しましたが、その子にとっては自分で見つけた一番の楽しみであり、一種の表現なんだと感じました。必ずしもやり方は一つではないし、大人が引いた道筋どおりでなくても、子どもにはたくさんの発見や成長があると信じているので、“そうでない何か”というものを大切にすることを意識しています。

もう一つ心掛けていることは、“物事に正解は一つじゃない”ということ。子どもたちとの造形活動の中では、見本を見せる機会がありますが、私はなるべく「こうあるべき」と示さないようにしています。そうすることで、子どもたちが先生に教えてもらうのではなく、また「正解/不正解」「上手/下手」に捕らわれず、自信を持って自分で考え、工夫やチャレンジ、表現ができる環境をつくることを目指しています。

これは子どもだけでなく、大人同士がクリエイティブなものを生み出す時にも必要なことだと思っています。決まったゴールではなく、個々が持っているアイディアを取り入れることを常に意識しています。

Q6. 職員との人間関係や仕事の環境面で良いと感じるところは?

ピノキオ幼児舎はたくさんの園を運営しており、私たちは造形PLPで様々な園を回るのですが、たくさんの保育者との出会いがあることが、良い点だと感じています。ピノキオとして「のびやか保育」という大きな理念はありますが、保育者各々が理想の保育像やアイディアを思い描いており、より子どもたちのために良い活動を考えるために、お互いに意見を交わすことができるのが、ピノキオの魅力の一つだと感じています。

私が所属しているクリエイションディビジョンは、造形講師3名、リトミック講師1名の計4名でチームを組んでいます。チームメンバーはそれぞれの分野で活躍してきた方々なので、専門性やスキルも高く、一人ひとりキャラクターも濃いので(笑)、日々刺激を受けています。

Q7. これからチャレンジしてみたいことは?

子どもたちの造形活動を取り巻く、大人の感じ方を変えていきたいと常に考え、目標にしています。どうしても「上手/下手」「出来る/出来ない」だけで判断してしまう保護者を含む大人が多いのが現状で、そのような見方が周りの環境から子どもたちに浸透してしまっている部分があります。そうなっているのは、今までの美術教育のあり方など、要因は多々あると考えています。造形活動は、結果よりもその過程そのものがとても大切です。周囲の目とか常識に捕らわれるのではなく、その瞬間の子どもたちの閃きや、その子なりの「できた!」を楽しむことができればと常に思っています。

 

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表舞台に立つよりも、裏方として保育士や子どものサポートをしたい【保育士に聞こうVol.18田宝沙織】

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