東京都の保育士事情とは?給料の相場・求人状況などを解説!
2021.03.19保育業界Q&A , ★新着記事 , ★おすすめ記事保育士を目指している人の中には、平均給与が比較的高い東京都で働くことを検討している人も多いのでしょうか?東京都は、深刻化している待機児童問題の解消のため、「保育人材確保」に向けた様々な取り組みを推進しています。
そこで今回は、東京都における給料相場、求人状況、補助制度など、勤務先を探す上で押さえておくべき保育士事情についてわかりやすく解説します。
勤務先を探す上で重要なポイント
勤務先を探す上では、就業を希望する地域の保育士を取り巻く環境や仕事事情を事前に把握することが重要です。特に、給料相場や求人状況、補助制度などは、重要なポイントとなります。
今回は、東京都における保育士事情についてご紹介します。
東京都の保育士の給料相場
厚生労働省が公表する「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、東京都における保育士の平均年収は、全国における平均年収を50万円ほど上回っています。
東京都 | 約410万円 |
全国 | 約363万円 |
(出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/index.html)
東京都では、保育の受け皿拡大を支える「保育人材確保」の取り組みを強化しており、2017年に保育士への給与補助を推進する規定が加えられたことで、給与面での処遇改善に繋がっています。
東京都の保育士の求人状況
人口が集中している東京都では、共働き家庭の増加や核家族化により、待機児童問題が深刻化しています。
東京都が公表している調査資料(注1)によると、令和2年における東京都の待機児童数(保育所等利用待機児童数)は、2,343人となっています。この数字は、前年比マイナス1,347人となっているものの、未だに多くの子どもたちが保育所を利用できず待機を余儀なくされている状況といえます。
また、厚生労働省が公表している調査資料(注2)によると、平成29年度時点における都内の保育士の有効求人数(注3)は、100,353人。前年の91,623人から約9.5%上昇しており、依然として保育士の需要は高い状態といえます。
- 出典:東京都「都内の保育サービスの状況について」
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/07/29/08.html
- 出典:厚生労働省「東京都労働局・都内ハローワークにおける人材確保対策の取り組み」
- 有効求人数とは、職業安定所(ハローワーク)に登録された求人数。
保育士の求人については、下記記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
▶︎保育士の求人ってどれくらいあるの?都道府県別の有効求人倍率を徹底比較【保育業界Q&A】
http://hoiku-note.pinoh.co.jp/hoiku-qa/hoikushi_kyujin/
東京都の保育士への補助・取り組み例
東京都では、深刻な待機児童問題の解消に向けた「保育人材確保」を目的に、保育士に対する様々な補助や制度を推進しています。これらを利用することで、働きやすさや待遇は大きく変わりますので、東京都で保育士として働く場合は、都の取り組みを事前に把握しておくようにしましょう。
- 東京都保育士等キャリアアップ補助金
「東京都保育士等キャリアアップ補助金」とは、保育士が保育の専門性を高めながら、やりがいを持って働くことができるよう、保育士のキャリアアップに向けた取り組みに対する費用の一部を都が補助する制度です。対象者は、交付対象施設に勤務する職員(非常勤職員及び法人の役員等を兼務している職員を含む)となっていますので、求職の際に勤務先が本制度の対象施設かどうか確認しておきましょう。
出典:東京都福祉保健局「東京都保育士等キャリアアップ補助金」
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/jigyo/kyaria-hoiku.files/20210203cr.pdf
- 保育従事職員宿舎借り上げ支援事業
「保育従事職員宿舎借り上げ支援事業」とは、保育士向けの家賃補助制度の一つで、保育士の確保を目的に、2015年4月からスタートしました。一戸あたり82,000円/月(上限)で、保育士の社宅や宿舎を借り上げる事業者に対し、その一部を都が補助する仕組みとなっています。
- 未就学児をもつ保育士の子供の預かり支援事業
「未就学をもつ保育士の子供の預かり支援事業」とは、下記の条件を満たす保育士に対して、保育所等の施設利用料の一部を貸付する制度のことです。
〈対象条件〉
- 未就学児をもち、かつ保育所等を利用している人
- 勤務の時間帯によって子どもの預かり支援事業を利用する人
出産後も女性が子どもを預けて働きやすい環境を整え、保育人材を確保することを狙いとしています。
出典:社会福祉法人東京都社会福祉協議会「未就学児をもつ保育士の子供の預かり支援資金」
https://www.tcsw.tvac.or.jp/jinzai/azukarishien.html
まとめ
東京都では、全国と比較して保育士の給料や補助制度の待遇も良く、求人ニーズも高いため、自身の理想的な働き方ができる好条件の施設を選ぶことができるでしょう。地方出身者で、東京都で保育士として働くことを検討されている方は、地方から上京する保育士を応援する上京支援制度が充実している保育園も多々あります。様々な保育施設の情報収集を行い、自分の条件にあった保育園が見つかると良いですね!
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