保育士の求人ってどれくらいあるの?都道府県別の有効求人倍率を徹底比較【保育業界Q&A】

2020.06.26保育業界Q&A , ★新着記事

現在日本が抱える深刻な問題の一つが、全国的な「保育士不足」。特に都市部では待機児童問題で、メディアの報道でも保育士不足がよく叫ばれています。では、実際に保育士にはどれくらいの求人があるのでしょうか?今回は、景気の良し悪しを表す指標の一つである「有効求人倍率」のデータをもとに、保育士の需要が高い理由や各地域の違いについて解説します。

 

有効求人倍率とは?

まず、有効求人倍率とは、職業安定所(ハローワーク)に登録された求人数を、求職者で割った数値のことです。わかりやすく言うと、”求職者1人あたりに何件の求人があるのか”を示す指標と言えます。つまり、有効求人倍率が高ければ仕事を見つけやすい売手市場、逆に、低ければ仕事を見つけにくい状況であることがわかります。

有効求人倍率は、各職業で違いがありますが、その中でも保育士の倍率は高い水準で推移しています。

 

全国における保育士の有効求人倍率

厚生労働省によると、平成31年4月の保育士の有効求人倍率は2.52倍(前年同月比0.22ポイント上昇)でした。(注1)全職種の有効求人倍率が1.52ポイントですので、保育士は他の職業と比較しても人材が不足していることは、数字からも読み取れます。

(注1)出典:厚生労働省 一般職業紹介状況(職業安定業務統計)より

 

保育士の有効求人倍率が高い理由は、ライフスタイルの変化に伴い、保育需要が高まっていることが挙げられます。共働きの家庭が増えたり、祖父・祖父母世代との同居が減るなど、子育て環境が年々変化しており、子どもを長時間預かる保育園の役割が大きくなっているのです。

 

各都道府県における有効求人倍率

保育士の有効求人倍率は、地域によっても差があります。各都道府県における有効求人倍率の上位3位と下位3位は下記の通りです。(注2)

(注2)参考:厚生労働省 一般職業紹介状況(職業安定業務統計)より

全国で最も有効求人倍率が高いのは、東京都。1人の求職者に対して、4件以上の求人があります。ピーク時には有効求人倍率が6ポイントを超過したほど、空前の人材不足の状態です。特に都市部では、待機児童問題を解決するために、急激に保育所を新設したことにより、保育士の確保が急務となっています。その分、保育士志望者にとっては、多様な保育園の中から勤め先を選べたり、待遇が良くなるなど、希望を叶えられるチャンスでもあります。

一方、地方は比較的有効求人倍率が低くなっていますが、最下位の和歌山県でも1ポイント未満を切っていません。保育士不足は都市部の問題だけでなく、地方においても保育士の需要が高いと言えます。

 

まとめ

保育士不足・待機児童問題の深刻化を受け、保育士の有効求人倍率は高い状態が続くことが見込まれます。政府は保育士の処遇改善にも注力しているので、今後少しずつではありますが、保育士の労働環境や待遇が良くなることが期待できます。保育士を目指している方は、有効求人倍率が高い今のうちに、求人票のチェックや園見学など情報収集を行い、自分の希望にピッタリな勤務先を探してみてくださいね!

 

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