保育士の年度末・新年度準備って何やるの?仕事や引き継ぎの内容をわかりやすく解説【保育業界Q&A】

2021.03.12保育業界Q&A , ★新着記事 , ★おすすめ記事

保育士にとって年度末の2月下旬から、年度始めの4月中旬までは、1年間で最も忙しい時期。卒園式の飾り付けや予行練習、そして休む間も無くやってくる入園式と、ビッグイベント目白押しです。

今回は、年度末や新年度への準備として、保育士がやるべき仕事や引き継ぎの内容についてわかりやすく解説します。

年度末までにやること

―引き継ぎ準備、掃除、挨拶―

卒園や進級を控えている年度末は、保育士が行う業務は盛りだくさん。小学校への引き継ぎ業務や、新クラスの編成など、様々な業務があります。

【引き継ぎ業務】

進級クラスと卒園クラスで、引き継ぎ内容が異なります。

  • 次年度の担任への引き継ぎ(進級クラス)

 進級する園児の情報を次年度の新しいクラス担任に引き継ぎます。引き継ぎは主に児童表や保育日誌で行うので、抜け漏れがないか確認した上で、引き継ぐようにしましょう。

  • 小学校への引き継ぎ(卒園クラス)

 年長クラスの担任は、小学校への引き継ぎを行います。引き継ぎは、「指導要録(保育所児童保育要録)」という資料を使用します。これは、子どもの成長過程や性格、家庭状況など、保育に関する情報を記載する資料で、小学校では学級編成や個別指導の参考に利用します。大切な資料なので、具体的かつ正確に記録するようにしましょう。

【掃除】

保育園内の掃除や整理整頓も、保育士が年度末に行う大事な仕事です。新しい子どもたちが快適に、そして安全に保育生活を送れるよう、環境を整えましょう。

・保育室の大掃除

・施設や遊具の破損箇所チェック

・引越しの準備

【挨拶】

卒園時には、保護者に対して感謝の挨拶を行います。園だよりに御礼のメッセージを書いたり、お迎えの時に直接挨拶をするなど、感謝の気持ちを伝えましょう。

新年度までにやること

―新入園児向かい入れ、事務―

新年度は、1年間の保育指針の計画立案や、新入園児の向かい入れに向けた事務作業などを行う必要があり、多忙な時期です。

【新入園児に関すること】

  • 新入園児の名前とプロフィールを把握する

机や靴箱、ロッカーなどに名前シールを貼るなど、園への向かい入れの準備をします。また、一人ひとりに対応できるよう、いち早く子どもの顔と名前を覚えるようにしましょう。

  • 新教材・おもちゃの準備

新園児の新教材の配備やおもちゃの準備を行います。昨今の感染症予防対策のため、おもちゃなどの消毒は普段より入念に行いつつ、安全も考慮して破損がないか確かめましょう。

  • 入園式の計画、ミーティング

子どもたちのビッグイベントである入園式を円滑に進行できるよう、プログラムを作成したり、当日の運営に関するミーティングを行います。

【事務的なこと】

・保育に関する書類の作成(指導計画)

・園児に関する書類の作成

年度末・新年度準備に関してよくある疑問

Q.引き継ぎ業務の際、特に気をつけるべきことはありますか?

 自分の受け持ったクラスの子どもたちを、他の保育士に引き継ぐ場合、成長発達や家庭環境、健康状態など、一人ひとりの情報を丁寧に伝えておくとスムーズです。

Q.年度末・新年度における保護者への挨拶はどのようにすれば良いですか?

 卒園児の保護者に対しては、卒園式や卒園式後に保育室内にて、直接感謝の挨拶を行う場合が多いです。進級児の保護者に対しては、園だよりやお迎えのタイミングで御礼や挨拶を行う場合が多く、公式に挨拶をすることは少ないのが一般的です。

まとめ

入園・卒園は、園児にとって人生の中でも貴重な晴れ舞台。保育士にとっても1年の集大成でもあり、卒業する子、入園する子、進級する子を見守ることは、感慨深い体験となります。

子どもたちの進級・卒園をスムーズに進めるためにも、新しく接する保育士や保護者との良好なコミュニケーションを図ることが重要です。引き継ぎの資料の作成や園児一人ひとりの状況の把握をしっかりと行うようにしましょう。

 

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