今ニーズが高まっている「子育て支援員」とは?保育士との違いや資格の取得方法を解説!【保育業界Q&A】

2020.12.25保育業界Q&A , ★新着記事 , ★おすすめ記事

「保育に関わる仕事をしてみたいけど、保育士資格は国家試験で取得するにはハードルが高そう…。かといって無資格で働くのは不安…。」そんな方にぴったりなのが、短期間で保育に関する知識を身に付けることで、保育に関わる仕事をすることができる「子育て支援員」という資格。今回は、「子育て支援員」の概要や保育士との違い、取得方法について解説します。

 

「子育て支援員」とは

「子育て支援員」とは、保育人材の確保を目的に政府が2015年にスタートした「子ども・子育て支援新制度」によって設置された新しい資格です。主に子育て経験のある主婦を中心に保育士のサポートをしてもらうことを促進しています。

保育士資格の有無に関係なく、国で定めた研修を受講し、保育園や児童クラブ、養護施設などでの子育て支援の仕事に必要な知識や技術を身につけることによって、子育て支援員として働くことができるようになります。

待機児童問題や保育士不足が深刻な社会問題になっていることに加え、共働き家庭も増加しているという背景もあり、ニーズが高まっている職業です。

 

保育士との違いは?

子育て支援員の主な業務は、保育士が行う「保育の補助」。担任は持たず、お散歩や給食の補助などの業務を担います。保育士だけでは手が届かない部分をフォローする立場なので、保育士と比べると責任範囲は狭い一方、保育士と同様幅広い業務に携わることができます。また、担任を持たないことから、保護者対応はあまりしないケースが多いです。

もう一つの大きな違いは、「子育て支援員の資格は民間資格であること」です。

保育士として働くためには、国家資格である保育士資格を取得している必要があります。一方、子育て支援員の資格は、地方自治体が主体となって交付する民間資格で、保育士資格を取得する必要はありません。国が定めた研修を受講し、「子育て支援員研修終了証明書」の交付を受ければ、子育て支援員として働くことができます。

 

子育て支援員の資格取得方法は?

子育て支援員の資格を取得するには、各自治体が開催する研修を受講することが必要です。受講方法やコース、金額、申し込み方法などは、各自治体によって異なりますので、各自治体のHPを確認しましょう。

 

【例:子育て支援資格取得のプロセス】

1.研修コースを選ぶ

自治体によって異なる部分もありますが、全員共通の「基本研修」と希望のコースを選択する「専門研修」を選択します。

2.研修に申し込む

自治体が指定する申し込み方法に従って申し込みます。

3.研修を受講する

指定された会場にて研修を受講します。

4.修了証書が発行される

全ての受講が完了すると、修了証書が付与されます。

子育て支援員の資格を取得すれば、取得した自治体に限らず、全国で子育て支援員として活躍することが可能です。

 

まとめ

深刻な保育士不足を解決する救世主として期待されている「子育て支援員」。難易度の高い国家資格が無くとも、国が定めた研修を受講し、短期間で保育や子育ての知識を身に付けることで保育に関わることができるため、まずは子育て支援員の資格取得からキャリアの第一歩を踏み出してみるのも良いかもしれません。