保育士と幼稚園教諭の違いは?主な4つのポイントから比較!【保育業界Q&A】
2020.06.23保育業界Q&A , ★新着記事 , ★おすすめ記事なりたい職業ランキングで、常に上位に入るくらい人気な職業である「保育士・幼稚園教諭」。しかし、保育士と幼稚園教諭はどっちがいいのでしょうか?どちらも子どもの成長と発達を見守る極めて重要な職業ですが、両者には大きな違いがあるのです。今回は、皆さんが知っているようで知らない、保育士と幼稚園教諭の違いについてメリットやデメリットなど、さまざまな観点から解説します。
保育士と幼稚園教諭の「目的」の違い
保育士も幼稚園教諭も子どもに関わる職業という面では同じですが、まず目的が異なります。保育士は、家庭的で安定した雰囲気の中で、子供たちに基礎的な生活習慣や意欲・態度を育てます。一方、幼稚園教諭は、小学校入学までの学習の基礎となる「自分なりに考えたり試したりしようとする」意欲や態度を育てます。つまり、保育士の目的は、就業している親に代わって「保育」を行うこと、幼稚園教諭の目的は、小学校入学までの「学習」を行うことと言えます。
保育士と幼稚園教諭の「管轄/保育対象」の違い
前述した目的の違いから、保育士と幼稚園教諭では、管轄や保育対象の違いもあります。保育士の管轄は厚生労働省で、0歳から小学校入学までの子どもを保育します。一方、幼稚園教諭の管轄は文部科学省で、3歳から小学校入学までの子どもに教育的指導を行います。
ちなみに、保育園は親に代わって養育する「児童福祉施設」、幼稚園は小学校などと同じく「学校教育機関」と区分されており、施設の特徴にも違いがあるのです。
保育士と幼稚園教諭の「勤務時間」の違い
子どもを預かる時間についても、保育士と幼稚園教諭で違いがあります。園によって差異はありますが、保育士は一日平均8時間が原則となっています。一方、幼稚園教諭は一日平均4時間が標準です。保育士は保育を行うという仕事の性質上、幼稚園教諭よりも子どもを預かる時間が長い傾向があります。
しかし、幼稚園によっては保護者のニーズに応え預かり保育を実施している園もあるため、一概には言えません。また、子どもが帰った後にも幼稚園教諭は、指導記録などの書類作成や楽器・音楽の練習、次の日の学習準備などをする必要があるので、残業することも少なくありません。
保育士と幼稚園教諭の「資格」の違い
保育士と幼稚園教諭では、必要な資格も異なります。保育士になるためには、児童福祉法に基づく国家資格である「保育士資格」を取得する必要があります。保育士資格の取得方法は、2パターンあります。
- 年2回(前期・後期)実施される保育士試験(筆記・実技)に合格する
- 厚生労働省が指定する養成学校(四年制大学・短大・専門学校)で、所定の科目・課程を履修し卒業する
一方、幼稚園教諭は保育士資格とは異なり、教員職員免許法によって定められた「幼稚園教員免許」を持つ必要があります。幼稚園教育免許を取得するには、四年制大学・短大・専門学校・通信制大学で幼稚園教諭養成課程を修了し、卒業する方法が一般的です。幼稚園教育免許には、学位によって「一種」「二種」「専修」の3種類がありますが、認定内容に大きな差はなく、どの免許でも幼稚園教諭になることができます。
まとめ
本記事では、保育士と幼稚園教諭の職業の違いについて、仕事内容や資格など様々な観点からご紹介しました。保育士か幼稚園教諭のどちらの道を目指すかは、“どんな風に子供とか変わりたいか、どんな保育者になりたいか、何を重視するか”が選ぶ決め手になりそうです。「保育園や幼稚園で働いてみたい」という想いをお持ちの方は、両者の違いをしっかりと理解し、自分が働くイメージを膨らませてみてくださいね。
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