保育実習生の担当になったらやるべきこととは?指導のポイントや注意点をわかりやすく解説【保育業界Q&A】

2021.01.22保育業界Q&A , ★新着記事 , ★おすすめ記事

保育士として働いていると、保育士を目指している学生を実習生として受け入れ、指導をする機会も出てくるかもしれません。しかし、通常の保育業務を行いながら、保育士のお手本として実習生に指導を行うのは、負担が大きく大変です。今回は、保育士が実習生への指導を効率的・効果的に行うためのポイントや注意点についてわかりやすく解説します。

保育士のお仕事の一つである「保育実習生の指導」

保育士の仕事は、子どもたちのお世話や保護者への対応だけではありません。毎年実習生を受け入れている園も多くあり、先輩保育士として実習生の指導を行うことも大切な仕事です。

しかし、ただでさえ忙しい保育士にとって、通常の保育業務をしながら実習生への指導を行うのは非常に負担が大きいです。また、初めて実習生の指導係になった方は、どのように指導を行えば良いのかわからないという人も多いのではないでしょうか。

今回は、実習生への指導を効率的・効果的に進めるためのポイントをご紹介します。

実習前に伝えておきたいこと

まず、充実した保育実習を行うためには、実習生に実習の目的や園の方針について理解してもらうことが最も重要です。また、保育士としては当たり前と思っているようなことでも、まだ学生である実習生には通用しないこともあります。事前に実習にあたっての注意事項や基本的なマナーについても共有しておくと良いでしょう。

実習の目的

実習の目的は、園や学校によっても異なりますが、主に下記のようなものがあります。

  1. 子どものことを知る、見る目を養う
  2. 保育士の仕事を知る、経験する
  3. 社会的なマナーを身に付ける

実習のゴールを初めに確認した上で、それに向けて学ぶ姿勢を今一度認識してもらいましょう。

園の方針

保育園には、それぞれの保育理念やカラーがあります。保育現場を知らない実習生にとって、園の方針やカラーをその場で汲み取ることは容易ではありません。事前に園の方針を説明することにより、「なぜそのような保育を行なっているのか」への理解を深めたり、トラブルを避けてスムーズに実習を進めることに繋がったりします。

 

実習中の指導のポイント

実習で保育現場に入ったら、下記のポイントを意識して、実習生とのコミュニケーションを大切にしましょう。

  • 積極的な声掛けを!

実習生は、慣れない保育現場で実習を行うことになるため、毎日緊張したり不安を抱えたりしているでしょう。そんな中で、保育士からの一言は、実習生の気持ちを前向きにする大きなきっかけになります。挨拶はもちろん、「今日も頑張ろうね」と励ましたり、「わからないことがあったら何でも聞いてね」とフォローしたり、保育士側から積極的に声を掛けてあげましょう。

  • 「なぜやるのか?」意図まで丁寧に教える

実習の中では、実習生に保育室の掃除や工作の準備など、雑務を任せる場合も多いです。単純にやり方を伝授するだけでなく、どうしてこの仕事をする必要があるのかについても一つ一つ伝えてあげましょう。各仕事をするにあたって、その裏側にある意図を理解するとしないのでは、やりがいや成長に大きな違いが出ます。

  • 実習生の個性を引き出してあげよう

保育士にはそれぞれ個性があるように、実習生1人ひとりにも持ち味があり、得意なこと・苦手なことは違います。良いところ・素敵なところを見つけたら言葉で伝えたり、逆に苦手そうなことを見つけたら改善策を提案したりしてあげましょう。

指導する時の注意点

真剣に保育士を目指している実習生もいる一方、中には何となく実習に参加する「意識の低い実習生」もいる可能性があります。その場合は、どのような対応をすれば良いのでしょうか。

  • 身だしなみに問題がある

保育士にとって、身だしなみを整えることは重要な意味があります。保育現場で子どもや保護者に安心を与えられる存在であるために、見た目や雰囲気は非常に大事であるからです。ただ単に禁止と言うだけでなく、保育における身だしなみを整えることの大切さを理解してもらうようにしましょう。

  • 子どもたちを甘やかしてしまう

先生に叱られた子どもたちが、実習生に逃げてしまい、その子どもたちを実習生が甘やかしてしまうというのはよくあることです。そのような場合、子どもたちと十分な信頼関係を築けていない実習生が、保育士と同じように子どもたちを叱ることは難しいでしょう。

保育士は普段と同じように子どもと接し、時には叱る姿を実習生には見てもらいましょう。「優しくて叱らない人」ではなく、実習生自身が子どものことを考え、保育士としての対応ができるように指導してあげることが大切です。

  • ピアノや手遊びが苦手

実習の時は緊張もあり、子どもたちの前に出て行うピアノや手遊びが上手くいかず、落ち込んでしまう実習生もいます。しかし、ピアノや手遊びなどは、場数を踏むことで自然と慣れていくものです。たとえ失敗してしまったとしても、広い心で受け入れてあげて、次回は成功するように日頃からの練習や事前の準備をしっかりするように指導しましょう。

まとめ

通常の保育業務をしながらの実習生への指導は大変ではありますが、実習生の素直な目線や意見により、これまで気付かなかった新たな発想に繋がることも多々あります。今保育士として働いている方は、自身の実習の時に指導してくれた先輩保育士と同じように、温かい気持ちで実習生を迎え入れてあげてくださいね!

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